例えば、スーパーに行ったときのことです。
リンゴを量り売りをしていました。

80円のリンゴ、100円のリンゴ、200円のリンゴなど
いろいろな種類、価格のリンゴがあります。 

横にパネルの付いた計測機械があり、はかりに200円のリンゴを置いて、200円のリンゴのボタンを押すとバーコードの付いたラベルが出てきます。
主婦は、そのラベルを商品に貼ってレジに持って行くというシステムになっていました。

80円のリンゴも200円のリンゴも見かけは同じですよね。
200円のリンゴを取り、80円のリンゴのボタンを押したってわからない。

不正とか、ごまかす人はいないの?とスーパーの人に聞いてみました。
WHY(なぜ)?なぜそういうことを聞くの?
それはどういうことなんだと逆に私が質問されました。
そういうことを聞くのはおかしい。
日本人は変わっているというのです。

スーパーの人は言いました。
不正・・・できるかもしれないが誰も不正はしませんよ。
まずみんなが見ていますから・・・。

あなたのスーパーじゃなくて、みんなのスーパーなのです。
だからみんなで規則をちゃんと守らなければなりません。
そう言う意識がはっきりしていました。

1人が不正をしても回りの市民がはっきり「NO!」といいます。
誰かが見ているから・・・ではなくて、自分の責任なのです。
日本で良くある光景のひとつに、牛乳パックが並んでる販売コーナーに行くと、後ろに置いてある日付の新しい牛乳から取りますよね。
しかしヨーロッパの人は必ず前から取ります。
後ろの新しい日付の牛乳を取り出そうとする人がいると、「NO!」何をするんですか!と言います。
 
その理由は明解でした。
あなたの家に日付の違う牛乳が2本あると必ず古い牛乳から先に使うでしょ!
家でそうなのに、何でお店ならそうしないの?というのです。

これがいわゆるリスポンシビリティですね。
責任と権限です。

つまり、自由に物を買う権限をもっているが、自己責任もあるという。

自分の権限ばかり主張してもおかしいし、かといって責任ばかりあってもしょうがない。

この2つの考え方が日常生活に定着しています。