フライブルグエコツアー感想文

平成15年8月14日
奈良県生駒市 小野木正人(環境コンサルタント)

環境コンサルティングの仕事をしている関係から、環境先進国であるドイツには、以前から行ってみたいと思っていました。特にフライブルグは、昔から環境先進都市として日本でも有名で、3年ほど前から是非行きたいと思っていたのですが、仕事が多忙で実現しませんでした。

今年の4月に独立し、時間に余裕が出来たために、インターネットで環境視察ツアーを検索したところ、FoE Japanのエコツアーを見つけました。

「フライブルグ環境レポート」の今泉みね子さんのお話が聞けたり、フライブルグ滞在型というのも魅力でした。

さて、7月1日に伊丹空港から成田空港経由でフランクフルトまで行くのですが、12時間以上の長いフライトで早くも退屈してしまいました。

フランクフルト空港に到着して、最初に感じたのは、駅の省エネでした。
フランクフルト駅は、空港と繋がっているのですが、自然光を取り入れるなど、無駄な照明がほとんどないという印象を受けました。

フライブルグのホテルに着いて、ゆっくりするまもなく市内観光に出かけました。ここでも驚いたのは、まず日照時間の長さでした。
夜?22:00頃まで明るいのです。その後、この明るさが寝不足の原因になろうとは、その頃は思ってもいませんでした。

次に、感じたのは市内の至るところにゴミ袋が出されているのです。
このあたりは、日本の商店街を歩いているのと同じだなと感じました。

2日目は、今泉みね子さんの自宅でフライブルグの環境問題や取り組みについてレクチャーを受けました。

書籍で読んだことや、その後の取り組みについて詳しく説明を聞くと共に、スライドや実際のデポジットコップなども拝見することが出来て、とても有意義でした。そして、この環境先進都市が、市民や行政、企業など、想像以上に苦労して、いくつもの失敗も経験しながら環境配慮に努力していることを感じました。

夕方から、サッカースタジアムの見学に行きました。ここのコントラクティングなどの運営方式には、以前から関心を持っていたので、実際に自分の目で見ることが出来たことと、現地の環境団体の方から色々と話を聞くことができて、有意義でした。
それからトラムとバスを乗り継いで、郊外の音楽祭りに行きました。会場では、ピザやビールなどを頼んだのですが、このとき初めてビールジョッキのデポジットを経験しました。

3日目は、ドイツ最大の環境団体BUNDで、いろいろな取り組みの説明を受けました。ここで印象的だったのは、説明してくれたマイヤーさんの次の言葉でした。

「フライブルグは、世界でも有数の環境都市といわれているが、あまり神格化しないでほしい。フライブルグでは、環境破壊のプロセスがほかの都市よりいくらかゆっくり進行しているだけで、環境問題は明らかに増加しているのです。」

この言葉は、このツアーの終盤になって振り返ったとき、フライブルグが優れていることも多いが、個々の技術レベルでは、日本の方が優っている事も多いと感じて、マイヤーさんの言葉が思い出されたのです。

他にも、海外ではじめてのホームステイでは、とても良くして頂きました。
このことは、一生忘れないでしょう。

そして、次の日のハイキングは天候にも恵まれ、とても楽しかったです。
黒い森のハイキングでは、人工林だと密集しすぎて、中の枝に日光が当たらず枯れて行く現象が見られたことなどが印象的でした。

他にもエコステーションやリサイクリングホフ、クラインガルテン、駐輪場、ヴァーバン地区見学、ヴァーバン幼稚園などなど、どこも興味深く、勉強になると共に、良い経験をしました。

このツアーでは、デジカメで800枚ほどの写真を撮ってきました。
帰国の翌週に、環境セミナーがあったので、早速いくつかピックアップして、フライブルグと日本の取り組みを比較しながら具体的に解説したところ、とても興味深く分かりやすいとの感想を頂きました。

これからも、単に良いことを見てきたというだけでなく、日本の取り組みに活かしていけるように、自分が感じたことを国内で広めて行きたいと思っています。

最後に、現地でお世話になった通訳の田口さん、いろいろとありがとうございました。そして、瀬口さんやツアーで同行した皆様、ありがとうございました。

今後も、色々と情報交換していきましょう。
またお会いできるのを楽しみにしています。

Good Luck!!
小野木正人Masato Onogi

 

  

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