ツアー日程

地名 スケジュール
7/1 火 成田発 集合
フライブルク着 ホテルへチェックイン メンバー顔合わせ
7/2 水 フライブルク 今泉みね子さん宅にてレクチャー
エコ市、エコスーパー
サッカー場太陽光発電施設見学
7/3 木 エコステーションにて体験プログラム
駐輪場等
7/4 金 ホテル・ヴィクトリア内見学
ごみ事業所、リサイクリング・ホフ
ソーラーパネル工場
7/5 土 シュタウフェン ホームステイ先で家族と団欒、町を見学
現地環境団体と交流会
7/6 日 黒い森へピクニックへ
7/7 月 フライブルク市内 ヴォーバン幼稚園
フライブルク発
フランクフルト着
フランクフルト発
7/8 火 成田着 解散

今泉みね子氏(翻訳家・環境ジャーナリスト)

東京生まれ。国際基督教大学教養学部自然科学課卒業。
1983年より86年までドイツ・フライブルク大学留学。
90年よりフライブルク市に住み、ドイツ語・英語の著作物ならびに、ドイツ語圏をはじめとするヨーロッパの環境政策に関する調査、執筆、講演に従事。
主な著書:『ドイツを変えた10人の環境パイオニア』(白水社)、『みみずのカーロ』(合同出版)、『フライブルク環境レポート』(中央法規)等。
主な訳書:『環境にやさしい幼稚園・学校づくりハンドブック』(中央法規)、『環境マネジメントによるコスト削減』(白水社)、『ソーラー地球経済』(岩波書店)等。

今泉みね子氏とともに→

BUND(ドイツ環境自然保護連盟)南ライン上流支部

BUNDは、1975年、反原発運動の高まりとともにバーデン=ヴュルテンブルク州の既存の自然保護団体が統合して設立された。
1913年創立の伝統あるバイエルン自然保護連盟など地域の団体を次々とメンバーに入れながら拡大し、ドイツ最大の環境団体に成長した。現在会員数は約37万人。
エネルギー、廃棄物、自然保護、交通、教育など各分野で活動し、国や地域の環境政策に多大な影響を与えてきた。
1989年よりドイツのメンバーとしてFoEインターナショナルの一員となり、国際的な共同プロジェクトでもリーダーシップを発揮している。
フライブルクには4年前までバーデン=ヴュルテンブルク州支部が置かれていたが、州支部は州都のシュタットガルトに移転。
今回訪問する南ライン上流支部は、その下の地域支部にあたり、フライブルクを中心に80キロ四方を管轄。
40のローカルグループを持つ。
事務局長アクセル・マイヤー氏は、地元エンディンゲン郡の議員(緑の党)でもあり、地域のごみ焼却場建設問題でも活躍した。

 

BUND南ライン上流支部

BUNDのウェブサイト(ドイツ語)

BUND南ライン上流支部(フライブルク地区)のウェブサイト(ドイツ語)

BUND南ライン上流支部(フライブルク地区)のウェブサイト(日本語)


*BUNDの組織

国レベルの本部(ベルリン)

各州の支部(16)

地域支部
ローカルグループ(全国で2200)

エコステーション、ビオガルテン

フライブルク市の環境教育施設。運営はすべてBUNDが任されている。
ドーム型の建物は、地元産の木材を使用し、屋上緑化、太陽光パネルを設置。
建物自体がエコロジカルな建築の見本である。
地元の学校の生徒や一般向けに様々なプログラムを提供。

 

エコステーション内→

ヴォーバン地区

1992年、フライブルク市南端の38ヘクタールのフランス軍基地跡「ヴォーバン」がドイツ連邦に返還され、フライブルク市は連邦からこの地区を買い受けた。
これをきっかけに、この地区を持続可能な地区のモデルにしたいと願う市民が、1994年、NPO「フォーラム・ヴォーバン」を設立。
この地区の開発が市民参加ですすめられた。交通、エネルギー、建築における様々な試みを地区内に見ることができる。
プロジェクトは現在も進行中。

ヴォーバン幼稚園

ヴォーバン地区内にある2〜10歳の子どもたちのための園。午前7時半から午後4時半まで開園。
午前中は2〜6歳児のみ、午後から小学校が終わった7歳以上の子どもたちもやってくる(日本でいう学童保育のようなもの)。
自然教育、すなわち環境保護や自然保護などに力を入れている。

ヴォーバン幼稚園外観と内部→

ごみ処理センター

フライブルク市と周辺の市町村の家庭ごみと事業所ごみを処理する施設。
250人が働いている。

 

 

 

ごみ処理場→

リサイクリング・ホフ

ごみ処理センターに隣接するリサイクルセンター。
市民がビン類、紙類などのほか、不要な家具や電化製品、台所用品を持ち込み、使えるものは決まった日に販売される。
同様のセンターは市内にもう2ヶ所ある。

 

リサイクリングホフ

市民共同発電所(ドライザムサッカースタジアム)

FESA(レギオ・フライブルク・エネルギー&ソーラー振興協会)による市民出資の太陽光発電プロジェクト。
無料で屋根を提供してくれる企業の屋上に太陽光発電装置を設置し、市民にその所有権を分譲する。
市民は一口(500W分)5000ユーロ程度で好きなだけ購入し、発電した電気は電力会社に売電、出資者は配当を得る。
中でも地元の人気プロサッカーチームSCフライブルクのスタジアムに設置した施設は、
チケットを優先的に入手できるなどの特典もあり、出資希望者が殺到した。
何より市民への教育効果は高い。      
                  

 

 

サッカースタジアムとソーラーシステム→

ソーラー・フェアブリック

1996年にフライブルクで誕生したソーラーモジュール会社。
市内の工場は、南面一面に太陽光パネルとガラスが取り付けられ、この太陽光発電と菜種油のコージェネレーションで100%ゼロエミッションを実現。
同社は、現在ドイツ国内の太陽光パネルのシェア20%を占め、フライブルクのソーラー産業の中心的存在。

ソーラーフェアブリック→

ヘリオトロープ、プラスエネルギー住宅

有名なエコ建築家、ディッシュ氏の自宅は、太陽に合わせて回る家。
彼の手がけた大規模な住宅地が消費するエネルギーより生み出すエネルギーのほうが多い「プラスエネルギー住宅」。
ヴォーバン地区に隣接している。

 

ヘリオトロープ→

エコ市

有機農業・牧畜を営む農家が直接販売している青空市。
野菜、果物、卵、乳製品、パスタ、肉、パンなどの食物のほか、石けんなどのエコ商品もある。

 

タッパーを持ってきている市民とエコ市→

スーパーマーケット、エコショップ

ふつうのスーパーでも裸売り、量り売りは当然。
店内にはリターナブルびん返却機があり、デポジットが戻ってくる。
エコスーパー、エコショップは、商品もエコロジカルなもののみ。

 

野菜の裸売り、量り売りとリターナブルびん返却機

フライブルク中央駅、ソーラータワー

フライブルク・ソーラー経済圏を掲げるフライブルク市の入口にそびえるシンボル的なビル。
南面には、19階分にわたってソーラーパネルが組み込まれている。

 

 

 

フライブルク駅とソーラータワー→

モービル(駐輪場)

フライブルク中央駅と路面電車が交差する交通の要に立つ木材をふんだんに使ったドーム型の建物。
1000台の自転車を駐輪できるとともに、公共交通機関、徒歩、自転車など「環境にやさしい移動手段ミックス」を振興するための情報センターでもある。

 

モービル→

フライブルクの公共交通機関

フライブルク市および周辺のエンディンゲン郡など2300平方キロメートルの地域内でほとんどすべての公共交通(鉄道、路面電車、バス)に共通して使用できる地域定期券(レギオカルテ)は、自動車利用者を公共交通機関にシフトさせ、車の数を減らすことを目的で導入された。
誰が使ってもよいので、ツアー中はホテルが貸してくれる。

地域定期券(レギオカルテ)→

ホテル・ヴィクトリア

太陽光発電、バイオマスによるコジェネレーション、個別包装の排除等の取り組みで、環境にやさしいエコホテルの認証を受けている。
ホテル内のエコツアーもしてくれる。

 

 

 

ホテル・ヴィクトリアと屋上のソーラーシステム→

市庁舎

フライブルクの旧市街にある市庁舎は、16世紀の貴族の館を改装した見事な建築。
環境関係の部署は市内の他のビルにも分かれている。昨年、市長選があり、緑の党の市長が誕生。

 

 

 

市庁舎前景と中庭から→

 

フライブルク大学

哲学者ハイデッガーが教鞭をとったことでも知られるこの大学は、1457年設立、ドイツで3番目に古く、自然科学を中心に15の学部を持つ。
学生数は2万3000人。学内唯一のコーヒーの自動販売機は、カップがデポジット式。

ミュンスター(大聖堂)と朝市

フライブルクを代表する大きな塔。12世紀末に建設が始まり、1520年に完成したゴシック建築の大聖堂。
ミュンスター前のj広場(マルクト)では、日曜を除く毎日、朝市が開かれ、市民や観光客で賑わう。
→ツアー期間中はワインフェストを開催。グラスのデポジット制が体験できる。

 

 

ミュンスター大聖堂→

シュタウフェン環境保護市民団体

ホームステイの受け入れ団体。会員の一部はBUNDの会員でもある。
1986年のチェルノブイリ原発事故をきっかけに発足。シュタウフェンもすぐ近くにフランスの原発があり、他人事ではなかった。
原発の問題から、省エネ、代替エネルギー、ワインの有機農業、水の問題と活動を広げ、現在はグローバルな問題にも取り組んでいる。

引用及び参考資料
「ドイツ環境首都 フライブルクツアー 〜市民の目で見る環境のまちづくり〜」

FoE Japan